ベネズエラ・イラン・キューバ。
現状、米国は予想外の失業者数を抱えながら東側諸国を一つ一つ潰すことに邁進している。
まさしく共和党的だが、しかしトランプ的ではないように見える。
彼の一般的なイメージは、モンロー主義、親露、労働者政策だったはずだ。
ここで…むしろそのイメージが米世論を騙すための認知戦だったと考える方が自然に見えてくる、ということを言いたい。
党派性しか見ていない、SNSに毒された人間は、実際の行動まで見ない。
逆手に取れば、過激な行動を起こしても党派性さえあれば印象はガラリと変わる。
「トランプは労働者を見ている」
「トランプは東西対立なんかとは距離を置いて国内第一でいてくれる」
「トランプはクソリベラルとは違う」
トランプ側の党派性はこんな感じだろう。
実際には労働者を見ていなくても、実際には東西対立の最もコアな部分を追及しても、党派性への信仰は揺らがないし、その党派性に毒されていなくても「まあクソリベラルよりはマシだしな」で終わる。
つまり、とにかく、共和党の過激化ではなく、狂った大統領のいつもの奇行として、印象は奇妙な安定を見せるのだ。
国際世論に於いても同じことだ。
もし共和党的なことを共和党的な大統領がやっていたとしたら。
それは二大政党の一角が変質したことを意味してしまう。
それは二大政党のもう一角が過激に対抗する大義名分を与えてしまう。
それは西側陣営が過激化することを意味してしまう。
さらに言えば戦間期ドイツの、歴史の韻を踏むかもしれない。
意味合いが出てきてしまう。下手に冷戦期からの文脈に乗せて解釈してしまう。
より明確に、既存の国際秩序を破壊するかもしれないという警戒感を与える。
力による一方的な現状変更を認めるという、誤ったメッセージを与える。
しかしトランプなら?
「共和党」ではなく、「トランプ政権」
「歴史の韻を踏む」ではなく、「全く新しい歴史」
「西側の過激化」ではなく、「過激な大統領」
「国際秩序の変質」ではなく、「一個人の暴走」
トランプという正統共和党に見えない大統領。それはスケープゴートなのかもしれない。
劇的に機能する「一つの手段」。
国内世論、国際世論、マーケットすらも混乱の中で何をすればいいのか、何が起きているのか、何もわからない。
しかしその中で一つ一つ解体されている勢力がある。
そんな仮説というか陰謀論を垂れ流しておく。
トランプが意図しているかはわからない。トランプの側近がこの機に乗じて共和党的な夢を完遂しようとしているのかもしれない。軍や議会や同盟国や情報機関の誰かの考えかもしれない。あるいは誰も何も考えていないのかもしれないし、全て偶然かもしれない。

